インタビュー 地域創生 起業独立

台東の新リノベーションスポット「邸TaiDang創生基地」の創立者・台東観光未来学院のCEOにインタビューしました!

台湾政府と連携し、台東県で若者の働き方や生き方をサポートする新形態の塾「台東觀光未來學堂(下記、「台東観光未来学院」)。

CEOを務めるのは、台湾・台東で地域創生に注力する台湾人の小洋(シャオヤン)さん。

「台東観光未来学院」を立ち上げた後、台東の地域創生のために、リノベーション施設「邸 TaiDang創生基地 (ディ・ダイダン そうせいきち)」を創立。台湾各地から台東へ人を呼び込むためのイベントや移住の提案などを行っています。

そんな台東で行われている新しい取り組みが一体どんなものなのか、小洋さんにインタビューさせていただきました!

「台東觀光未來學堂」のCEO・小洋さん

 

小洋さんがCEOを務める「台東観光未來学院」とは?

ここは、台東に住みたい人に向けて知識・技能を育む授業を行う塾のようなものです。

「地方創生人」「ガイドツアーの専門家」「デジタル経理人」のトレーニングを含む3つの授業があり、カリキュラム終了後は、就職するためのサポートを行います。

また、授業を行う教員と台東の企業やお店などをマッチングさせて、台東での生活におけるさまざまな問題を解決するサポートもしています。

実は今、多くの企業やお店が人手不足に悩んでいます。台東で最も不足しているのは「人材」なんです。

 

台東観光未來学院の目的は?

最も重要な目的は、台東県外にいる人たちの気を引き、台東に来て仕事や生活をしたいと思ってもらうこと。
もう一つは、もともと台東に住んでいた人が違う場所で仕事をしたけれど、また台東に戻りたいと思ってもらうことですね。

授業やイベント等を通して、台東の良さを1人でも多くの方により深く知ってもらいたいと考えています。

授業の様子 (提供:邸Tai Dang創生基地FB)

 

小洋さん自身が台東に移住を決めた背景や想いは?

私は小さいころ、南部の美濃で育ち、そのあと中部で仕事をしていました。

ある日、一人の先生の紹介で台東に来る機会があり、台東の自然に魅力を感じるようになりました。

そのため、台東に移住する前は、3年連続で台東の温泉地・金崙(きんろん)集落に来て年越しをしていましたね。

ある時は友達と一緒に来てのんびり過ごしたり、ある時は一緒にカウントダウンをしたり、ある時は海を見たり。台東に来る度に、ただこの場所が好きだなぁと思っていました。その後、ご縁があり、約一年間台東で仕事をしたことがキッカケで移住することを決めました。

原住民の文化に触れる(提供:邸Tai Dang創生基地FB)
イベント開催の様子(提供:邸Tai Dang創生基地FB)

 

台東で生活をし、起業に至るまでの経緯は?

台東に移住し、さまざまな場所を巡ったことで、台東をより深く理解することができました。

でも、はじめは住んでみたいと思うだけで、自分が何をしたいのかはハッキリとは分からなかったです。

そんな中、ちょうどタイのバンコクに行き遊んでいた時に、古い家をリノベーションしたカフェに行く機会がありました。隣は花屋さん、一階の後ろはコワーキングスペース、二階はホステル、中には様々な国から来た人たちがいました。

私はその時、その場所の理念を台東へ持ち帰りたいと強く思ったのです。

そして創立したのが「邸Tai Dang創生基地」という、リノベーション施設です。

ここには、教室、会議室、ワーキングスペース、展示空間と、自由なスペースがたくさんあります。

さまざまなイベント、講演会、ポップアップなどを行う可能性に満ち溢れた空間です。

そして、建物は台東にある砂糖工場の工場長の古い宿舎をリノベーションしました。

工場長はとても地位の高い方なので官邸を持っています。その官邸には自然が多く残り、部屋の隣にはさらに小さな部屋がたくさんありました。

「邸Tai Dang」の「邸」の字は官邸からとり、「台東」の台湾語の発音「Tai Dang」を合わせたことが、名前の由来となっています。

イベント開催の様子(提供:邸Tai Dang創生基地FB)
 

日本人でもイベントに参加できますか?

もちろんです。話す言葉はすべて中国語ですが、年齢や国籍を問わず授業に参加することができます。
展示会やポップアップなどは、観光のついでに立ち寄ることもできるので、ぜひ、機会があれば台東へお越しください!

 

もし日本人が台東で住みたいと思ったら、何が必要ですか?

まず、「好きなことを選ぶ」ことが一番重要だと思います。

例えば、今、実際に台東で暮らしている日本人の男性がいますが、彼は台東でサーフィンの授業を開いて、仕事をしながら生活をしています。好きなことであれば、例え多くの困難に遭遇したとしても、諦めずに乗り越えられるはずです。

イベント開催の様子(提供:邸Tai Dang創生基地FB)

 

日本人にむけて、台東のオススメスポットを教えてください!

「鹿野」という場所がオススメ!

気球に乗る、パラグライダーで空から龍田村を鑑賞する、金剛山の前に立って海を見る。

これらは、鹿野でしか味わえない最高のアクティビティです。

田んぼが広がる風景は、日本の新潟県、キレイな海は沖縄県にも似ているような気がします。

(※龍田村は、日本統治時代『鹿野村』と呼ばれ、その当時では有名な日本人移民村だった場所。)

 

小洋さんイチオシのお店と秘密のスポット

海辺のレストラン「旗遇海味」

漁業で有名な「成功」という場所にあり、中でも「黑糖旗魚骨」というメニューが一番オススメ!

 

山の秘密基地「斑鳩社區」

ここで売られている「斑鳩冰品」というアイスクリーム。

中でも烏龍紅茶味の「烏龍紅茶冰淇淋」が一番オススメ!

ここは、本当に人がとても少ない秘密基地のような場所です。

山の秘密基地「斑鳩社區」のアイスクリーム
 

「台東未来学院」の授業や、「邸Tai Dang創生基地」のイベントなどは、中国語ができれば外国人の方でも参加ができます。

ポップストアでの雑貨販売もあるので、観光の際に立ち寄ってみると、きっとおもしろい発見があるはずです。未来への可能性があふれる台東に、ぜひ、足を運んでみてください。

小洋さん、貴重なお話しをありがとうございました!

(文◎ 加賀ま波)

 

■邸Tai Dang:https://www.detaidang.com.tw/

■台東觀光未來學堂:https://www.facebook.com/TaitungTPTSPP

     

加賀 ま波

神戸出身│日台ハンドメイド作家・ライター  
 
「想*創Taiwan」ECサイトを立ち上げ、台湾から直接買い付けた布を使ってハンドメイド小物を制作&国内の台湾関連イベントにて販売。台湾や食に関するライターとしても日々勉強中。   
 
▶詳しいプロフィールはこちら

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